9月初旬は、夏の暑さによる消耗と、季節の変わり目による気温差の影響で、心身に負担がかかりやすい時期です。中医学では、長く続いた暑さや睡眠不足、過度な発汗などによって「心」の陰血が不足すると、精神が不安定になりやすく、落ち着きにくさや不眠、動悸などの不調が現れると考えられています。
このような状態を整えるために用いられるのが「養心安神」という立法です。これは、心を滋養し、精神を安定させることを目的とし、血を補いながら気の巡りを助ける食材を組み合わせます。
今回のレシピでは、龍眼肉やなつめ、小豆など、血を養い心を落ち着かせる食材を用い、消化にやさしいお粥に仕立てています。
作用(立法): 養心安神 (心を養い、精神を安定させる)
<効能>
◎ 季節の変わり目に起こりやすい自律神経の乱れを緩和。
◎ 睡眠の質を高め、眠りをサポート。
◎ 気持ちの安定を助け、イライラや不安感を和らげる。
◎ 血を養い、顔色や唇の色つやを良くし、集中力や思考の働きを維持。
◎ 穏やかな気分で日中を過ごせるよう手助けする。
材料:(3人分)
龍眼肉(乾燥)・・・20g
乾燥なつめ・・・5個
小豆・・・50g
米・・・80g
水・・・700ml
塩・・・少々(お好みで)
龍眼肉の代わり
→ 干しぶどう(レーズン):甘みと補血作用が似ていて代用可。
→ ドライいちじく:血を補い、優しい甘さで養心に◎。
なつめの代わり
→ 干しあんず:補血・安神作用あり、香りも良い。
→ プルーン(ドライ):便通改善も期待できる、血を補う働きあり。
代替食材は完全に同じ効能ではありませんが、甘み+補血の方向性は保てるので、薬膳を試してみたい方やスーパーで揃えたい方にも作りやすくなります。
食薬の効能
| 龍眼肉 | 補益心脾(心と脾を補う)、養血安神(血を養い、精神を安らげる)、健脾止瀉(脾を健やかにし、下痢を止める)、利尿消腫(排尿を促し、腫れを消す)。温・甘。 |
| 棗 | 補中益気(中気〔脾胃の気〕を補い、気を益す)、養血安神(血を養い、精神を安らげる)、和中(中焦〔脾胃〕を調える)、生津(津液を生じさせる)、緩和薬性(薬の性質を和らげる)、調和営衛(営気と衛気の働きを調和する)。温・甘。 |
| 小豆 | 利水除湿(水分代謝を促し、湿を取り除く)、解毒排膿(毒を解し、膿を排出)。平・甘・酸。 |
| 米 | 補中益気(中気を補い、気を益す)、健脾和胃(脾を健やかにし、胃を調える)、除煩止渇(煩わしさ〔熱感や落ち着かない感〕を取り、渇きを止める)。平・甘。 |
作り方
① 小豆は洗ってたっぷりの水で一晩浸水させます。または熱湯で5分茹でてザルにあげるます(柔らかくする&アク抜き効果)。
② 炊飯器や鍋か土鍋に米、小豆、龍眼肉、なつめ、水を全て入れます。「おかゆ」モードの1合設定で炊きます。
※ 鍋で煮る場合 → 水から、ときどきかき混ぜながら弱火〜中火で40〜50分煮ます。
※「おかゆ」モードが無い場合 → 普通に炊飯後、炊きあがってすぐにしゃもじで底からよく混ぜ、30~40分置き(蒸らし)ます。
③ 炊きあがったら、塩で味を調整します。


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