3月は「春。春といえば肝を養う」というイメージが強くなりがちな時期ですが、実はこの時期は脾を養う方が最重要になってきます。
本格的に春(4月)になると肝が活発になり、肝が強くなりすぎると、消化吸収を担う脾胃を攻撃しやすくなり、胃もたれ・疲れやすさ・気分の不安定さとして現れやすくなります。
「菜の花と卵の含め煮」は、春の肝の動きを妨げずに整えながら、脾胃をしっかり守る構成の副菜です。
菜の花は肝気をやさしく巡らせます。卵は陰血を補い、脾胃を支えてくれます。甘味は加えず、素材同士でバランスを取っています。
苦味は発散、卵は緩和。攻めすぎず、補いすぎず。
3月の体にちょうどいい「調和」の薬膳です。
作用(立法):肝脾調和 (肝と脾の働きを調和させる)
<効能>
◎ 肝気の巡りを促す(自律神経の乱れを整える・イライラの緩和・睡眠の質向上)
◎ 消化吸収を助ける(胃もたれ・食欲低下の予防)
◎ 潤いと血を補う(乾燥・疲労感の軽減)
食薬の効能
| 菜の花 | 疏肝解鬱(肝気を疏通・発散させ、鬱状態を改消する)・理気活血(気の巡りを整え、血の流れを良くする)・清熱解毒(余分な熱を冷まし、炎症を鎮め、老廃物を外へ導く)・健脾和胃(脾を健やかにし、胃腸の働きを整える)・利湿(体内に滞った余分な水分を排出)。辛・甘・微苦。 |
| 卵 | 滋陰潤燥(陰を滋養し、乾きを潤す)・養血安神(血を養い、精神を安定させる)。体の潤いと血を補う・精神を落ち着け眠りを助ける。平・甘。 |
材料:(3人分)
菜の花・・・1束(約200g)
卵・・・3個
だし汁・・・400ml(※下記参照)
塩・・・小さじ1/2
醤油・・・小さじ1
[だしの材料]
水・・・450ml
昆布・・・5×5cm 1枚
かつお節 ・・・一つかみ(約5g)
※ 甘味は加えません(菜の花の苦味を卵で和らげる設計)
作り方
① <だしを取る>
1. 鍋に水と昆布を入れ、30分ほど浸してから中火にかけます。
2. 沸騰直前で昆布を取り出し、火を止めてかつお節を加えます。
3. 1分ほど置いてから漉し、約400mlのだしを用意します。
下準備|菜の花の根元の硬い部分を切り落とし、さっと下茹で(30〜40秒)して冷水に取ります。水気を軽く絞り、4〜5cm長さに切ります。
② 鍋に①のだし400mlを入れて中火にかけ、沸騰直前で火を弱めます。塩・醤油を加え、素材の風味を邪魔しない程度に薄く味をととのえます。
③ 菜の花を加え、弱め中火で1〜2分、煮汁を含ませます。※煮立てず、静かに温めるのがポイントです。
④ 火を弱め、溶き卵を回し入れ、卵がふんわり固まったらすぐに火を止めます。
⑤ フタをして1〜2分蒸らし、余熱で味を含ませます。

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