9月も後半になると秋が深まり、空気の乾燥が強まってきます。喉の不調や咳、肌のカサつきが目立つようになり、これは身体の潤い不足のサインです。
今回の煮物(蓮根・山芋・人参・干し椎茸)は乾燥を防ぎながら気血を補う組み合わせです。蓮根は肺を潤し、山芋は胃腸を整えて栄養の吸収を助けます。人参は血を養って肌や目に働きかけ、干し椎茸は気の巡りを整えて全体を調和します。
さらに黒砂糖を加えて体を温め、白胡麻で腸に潤いをプラス。こうした防燥生津(乾燥を防ぎ、津液を生み出す=潤いを養う)の作用を持ったレシピは 内側からのスキンケア=美容薬膳でもあります。
内側から潤いを満たすことで、呼吸器やお肌を守るだけでなく、美容や髪の潤いのケアにもつながります。季節の変化に寄り添いながら、心身を整える煮物となっています。
作用(立法):防燥生津 (乾燥を防ぎ、津液を生み出す)
<効能>
◎ 肺や肌を潤し、喉や皮膚の乾燥を防ぐ。(秋の乾燥対策)
◎ 胃腸を整えて栄養の吸収を助ける。(消化サポート)
◎ 気血を補う。(体が温まり、血行が良くなる・疲れにくくなる)
◎ 肌・髪・腸の潤いを支え、美容と健やかさを保つ。(内側からの美容ケア)
材料:(3人分)
蓮根・・・200g
長芋・・・150g
人参・・・150g
干し椎茸・・・2~3枚
椎茸の戻し汁・・・300ml
醤油・・・大さじ2
黒砂糖 … 大さじ2
酒 … 大さじ2
白胡麻 … 大さじ1
食薬の効能
| 蓮根 | 健脾開胃(脾胃を健やかにし、食欲を高める)・養血生肌(血を養い、肌や組織の回復を助ける)・止瀉(下痢を止める)。寒・甘。 |
| 長芋(山薬) | 腎の働きを補い、精の漏れを抑える・脾胃(消化器)の調子を整える・津液(体の水分)を生じさせ、肺を潤す。平・甘。 |
| 人参 | 養血(血を補い養う)・潤燥明目(乾きを潤し、目の働きを良くする)・斂肺止咳(肺を収れんし、咳を止める)・健脾化滞(脾胃を健やかにし、消化不良を改善する)。平・甘・微苦。 |
| 椎茸 | 益胃気(胃腸の働きを高め、消化吸収を助ける)・托痘瘡(皮膚の回復を促し、発疹・吹き出物などの治りを助ける)・止血(出血を抑える作用がある)。平・甘。 |
| 黒砂糖 | 温中補虚(胃腸を温め、虚弱を補う)・緩急止痛(筋肉のこわばりを和らげ、痛みを止める)・活血化瘀(血の巡りを良くし、瘀血を除く)・調経(月経を調える)。温・甘。 |
| 白胡麻 | 潤燥滑腸(体を潤し、腸を滑らかにして便通を良くする)。平・甘。 |
作り方
① 干し椎茸を水で戻します。戻し汁はとっておきます。
<干し椎茸の戻し方>
1. 干し椎茸を流水で洗い、表面のホコリや汚れを落とします。
2. ボウルに水を300ml程入れ(椎茸1枚あたり100~150mlが目安です)、干し椎茸を浸します。椎茸の大きさによって水の量を調整してください。
3. ラップをして冷蔵庫に入れ、6〜12時間ほどかけて戻します。
4. 戻した後は、椎茸を軽く絞って使います。※戻し汁は旨みたっぷりなので、いろいろな料理に活用できます。
② 干し椎茸は薄切りに、蓮根と人参はいちょう切りに、長芋は一口大に切ります。
③ 鍋に蓮根・人参・椎茸と戻し汁300ml(戻し汁が足りない場合は水を足します。)を入れて中火で沸騰させます。
④ 煮立ったら酒・醤油・黒砂糖を加え、弱火に落としてから落とし蓋をし、7~8分ほど煮ます(具材に火が通るまで)。
⑤ 長芋を加え、弱火で落とし蓋をしたまま火が通るまで約5分程煮ます。
⑥ 器に盛り、仕上げに白胡麻をふります。


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