11月7日頃 ~ 2月3日頃 ( 11月の立冬 から 2月の立春前日まで )
含まれる節季:立冬(りっとう)、小雪(しょうせつ)、大雪(たいせつ)、冬至(とうじ)、小寒(しょうかん)、大寒(だいかん) 二十四節季(下記※1)
一年の中で最も寒い季節である冬は、草や木は枯れて、動物は冬眠へと入ります。人の身体もこれに従い休ませる時期へと入って行きます。
養生としては「貯蔵」することが重要とされています。
冬は寒く乾燥しているので、寒さによって身体の陽気が滞り、気と血の循環が悪くなります。この為、皮膚や目鼻の乾燥、関節や筋肉のこわばり、心や脳血管の疾患が起こりやすくなります。
冬は腎の機能が盛んになる季節です。
この季節は早く寝て、遅くまで床に居て太陽が昇ってから起き上がるのが良いとされ(夜間の寒い時間を寝て過ごし、睡眠時間を長くとる事で温存)、寒さで身体を損なわないよう気を配った生活を送りましょう。
また、冬の主役である腎が傷つくので、汗をかきすぎて身体から陽気を逃さないよう注意しましょう。
冬は、身体を養うのに一番適した季節です。秋もそうですが、「陰」を養うこと、冬は特に腎の「陰」を養い、腎の「陽」を補い、腎の「陰」「陽」どちらの気も蓄えることを意識してみてください。
冬の献立を考える時、発散(春夏)とは逆に補い「温存」することがテーマとなります。
腎の陰の気を養う為には、涼性・平性で甘味・酸味・鹹(かん)味の食材を選びましょう。
腎の陽の気を補う為には、温性・熱性で辛味・鹹味の食材を選びましょう。
冬に用いると良い食材
牛乳 (補陰 平 甘)、 卵 (補陰 卵白 涼 甘 卵黄 平 甘)、貝類 (補陰のもの 貝の種類により寒温分かれる)、クコの実 (補陰 平 甘)、黒ゴマ (補陰 平 甘)、百合根 (補陰 微寒 甘 微苦)、白きくらげ(補陰 平 甘)、あわ (清熱瀉火 涼 甘鹹)、ニラ (補陽 温 辛甘)、くるみ (補陽 温 甘)、杜仲 (補陽 温 甘)、鹿肉 (補陽 温 甘)、羊肉 (補陽 温 甘)、海老 (補陽 温 甘)、ねぎ (辛温解表 温 辛)、生姜 (辛温解表 温 辛)
陰 陽
冬の養生のテーマ: 腎 と 寒 を意識すると良いです。
<備考>
補陰…陰を養う
補陽…陽を補う
補陰の貝の寒性・温性…マテ貝(寒) 牡蠣(平もしくは微寒) ホタテ貝(平) アワビ(平もしくは温) ムール貝(温)
清熱瀉火…温熱病の段階である気分の熱を取り除く治療法。(温熱病:衛分→気分→営分→血分 右にいく程疾病が進行し重い)
辛温解表…辛味で風寒邪気を発散させる治療法。
※1 二十四節季(にじゅうしせっき) ~ 太陽が地球を一周する日数を二十四等分にし、その分けた時期に季節の特徴を表す名前を付けたもの。古代中国で農作業の目安として使われ、季節をよりわかりやすくするよう作られました。
コメント