春は肝の働きが活発になるため、ストレスや気の滞りが起こりやすい季節です。今回は、気を巡らせるパプリカと、肝の負担を軽減するアサリを使い、春らしく軽やかな蒸し料理に仕上げました。
ストレス解消・血行促進・むくみ改善・消化促進・胃腸の調整・解毒（デトックス）・肝のケア・貧血予防 に。
材料
パプリカ・・・1個
アサリ（浅利）・・・300g
オレンジ・・・1玉の半分
生姜・・・30g
酒・・・大さじ2
塩・・・少々
塩(アサリの砂抜き用)・・・小さじ2
水(アサリの砂抜き用)・・・400ml ※水200mlあたり塩小さじ1
作用(立法)：疏肝理気 (肝気を疏通・発散させ、気の巡りを改善する)
食薬の効能
| 浅利 | 化痰(痰を取り去る)類に分類されます(主に黄色の痰に効果)。体の余分な熱・精神的な高ぶりを鎮め、空咳を抑え喉の渇きを癒します。寒・甘・鹹(しおからい)。 |
| パプリカ | パプリカは薬膳では「辛味」と言って、体を温めてくれる食材です。気を巡らせて胃腸の働きを活発にし、内臓を温めてお腹の冷えを取ります。食欲不振や胃腸が調子が悪い時におすすめです。温・甘・辛。 |
| オレンジ | 胃気(上から下に流れるのが正常)の機能を整え、食欲を増進します。 しゃっくり・げっぷ・吐き気・嘔吐・食欲不振に効果的です。津液を生じさせ、喉や口の渇きを癒したり、肺の乾燥にも効能があります。涼・甘・酸。 |
| 生姜 | 汗をかかせることで体表の邪気(風邪・寒邪)を取り除く食薬です(発汗解表)。風寒感冒(寒気や悪寒を伴う風邪)の予防と治療に向いています。お腹を温めて胃腸の調子を整え、食欲を増進します。肺を温め咳を止めます。温・辛。 |
| 酒 | 気血の流れを良くする。体を温め、冷えによる不調と痛みを改善します。温・辛・甘。 |
作り方
① 浅利は塩水に漬け、冷蔵庫に1時間以上置いて塩抜きをします。
② パプリカは細切りに、オレンジは上下を切り落とし、包丁で縦に皮を剥いてから、横にして薄めの輪切りにし、更に十字に包丁をいれ4等分して食べやすい大きさに切ります。
③ 浅利を流水でこすりあわせながら、よく洗います。
④ フライパンに③の浅利と切ったパプリカを並べ、生姜を上からすりおろしてかけます。
⑤ ④に酒と塩少々をふりかけ、蓋をして中火にかけ、煮立ったら弱火にして、浅利の口が全部開くまで2~3分蒸します。
⑥ ⑤を器に盛り、オレンジをのせます。
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